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宝塚の家_吹抜ブリッジのあるリゾートプールハウスはまずは、建物のみのお引き渡しをさせていただきました。外構工事は引き続き進めさせていただきますが、まずは、建物のお引き渡しができ、少しだけほっといたしました。建物の方も残工事がありますので、気を引き締めて進めさせていただきます。

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建物内部のお写真も撮影させていただきましたので、設計時や施工時のお話しともにご紹介させていただきます。

まずは、エントランスに入りますと、プールのある中庭と、アールの階段、坪庭が目に飛び込んできます。お住まいに入った時のインパクトはとても大切に考えていますので、大きなガラス面や素材の繋がり、アクセントのタイル面など工夫しながら考えさせていただきました。設計時には、お施主さまから一部壁を無くされたいというお話があり、少し迷い、考えましたが、やはり無い方が空間が広がり、良かったです。

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アールの階段は設計上、施工上、とても工夫しながら考えさせていただきました。大きな階段ですので、階段の構造は2階の床まで達して考えさせていただいたり、ロートアイアンのイメージで丸鋼を使用させていただいたり、デザインもいくつかの円が組み合わさった平面でしたので、スチールの製作も難儀したりと、色々な問題を解決しながら進めさせていただきました。

階段踏板のウォルナットの無垢接ぎ板を大工さんの手加工で、2人で丸二日ほどかけ、取り付けていただき、納まったのを見た時には思わず声が上がりました。優雅な階段になったと思います。

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リビングに入りますと、吹抜の開放感が気持ちよく、ブリッジがかかることで、より見映えのする空間となりました。2層吹抜ではありますが、天井高さを高くしすぎないように考えたり、ブリッジのプロポーションを考えたりと、空間が大きいだけに、身体に馴染むスケール感となるような寸法で構成させていただきました。この辺りは本当に比較ができないところですが、とても大切に考えていまして、より居心地の良い空間になったと自負しています。

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中庭のある家(コートハウス)として、プライバシーを確保しながらも、光を取り込みます。夏場は日照をできるだけ室内に入れない計画とさせていただいており、冬場は吹抜を介して日照を取り込めるよう計画させていただきました。また、冬にもお伺いさせていただき、どのように日照がはいってくるのか見せていただきたく思います。吹抜上の窓から見えます空が気持ち良いです。

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プールと反対面の壁は、暖炉のある空間です。石やタイル、木を間接照明とともに計画させていただきラグジュアリーに仕上げさせていただきました。特に木に照明が当たるのが好きで、大きな板貼りの壁を中心に空間を構成させていただきました。当初のイメージからほぼ変わっていない空間で、ようやく目に見ることができました。

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お引き渡しの日は、お施主さまよりお弁当をいただきました。最高の空間に、真新しいダイニングテーブル、頑張ってくれるスタッフと、ゆっくりとした時間をお引き渡し前に過ごすことができました。最高のおもてなしに、本当にもう、感謝しかありません。

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キッチンからリビングダイニングを見ています。キッチンのカウンターはデクトンのホワイトマーブルの大理石調です。私としても憧れのカウンターでとてもお気に入りで、お住まいのイメージともバッチリです。お弁当をいただいた後、次回は奥様の手料理で、とご主人よりお話しいただいたことにも感無量でした笑。このキッチンでお料理していただき、この空間で召し上がる、もう美味しいこと間違いないです。

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リビングにいますと自然とプールが目に入ってきます。プールハウスならではの距離感でプールを楽しめ、夜の雰囲気も内部の照明を少し落とし、テラスやプールの照明を付けていただくと、日中の印象とはガラリと変わり、素敵なライトアップのある空間になります。

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ゲストルームは天井高さの確保できる空間でしたので、切妻天井とさせていただきました。落ち着いたゲストルームのイメージでしたので、板貼りに間接聡明のみとさせていただきました。扉は和紙に漆を塗ったもので、独特の風合いがあります。この扉はお施主さまのイメージもありましたが、私のわがままを通させていただいた空間かも知れません。

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ゲストルームからは太鼓張りの障子を開けますと、坪庭のモミジやシマトネリコを楽しむことができます。11月頃でしょうか、モミジがうまく紅葉してくれることを祈るばかりです。

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洗面空間はお施主さまが、私が見たこともない素敵な洗面ボウルを見つけていただき、それにインスピレーションを受けた形でデザインさせていただきました。ホワイトの大判タイルのカウンターにゴールドの洗面ボウルを合わせ、下部に引き出し家具を仕込みました。リゾートホテルとは違い、お住まいですので、日々の用品やストックされるものもあり、収納もたくさん必要ですので、デザインと使い勝手と合わせてご提案させていただきました。温かみのある空間で、とても素敵に仕上がったと思います。

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浴室にはサウナあり、ジャグジーあり、プールあり、楽しい空間です。サウナで熱々の身体を氷の入った水風呂で冷やす。それを何度も繰り返し、最後は湯船につかられ、整うそうです。冬場に冷たいプールに飛び込むこともできるそうですが、私には想像できない世界です。でも、めちゃめちゃ興味あります。

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吹抜ブリッジから見下ろす町並みとリビングは楽しく、優雅な時間をつくり出してくれそうです。移動中も飽きがこないですし、リビングからは誰がどこにいるか分かりやすい、回遊動線となっています。

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バルコニーから中庭を見ますと、ブルーのモザイクタイルを貼ったプールが目に飛び込みます。バルコニーからダイブしてプールにどぼんっ、と行ってしまいたくなりそうですが、それはちょっと冒険し過ぎです笑。

お施主さまより、冬にプールを暖めた時に、黙々と湯煙がたち、それがとても幻想的だというお話を伺いました。どこまで実現できるか分かりませんが、そのようになってくれたら良いなあと思っています。

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衣装室はとてもサプライズな空間です。ライトグレーの磨きタイルに木の衣装棚、ギャラリーケースを計画させていただきました。アート等も飾っていただけるフレキシブルな空間で、お住まいいただき、どのような空間になっていくのか、とても楽しみな空間です。

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衣装室のレイアウトにはセンスが問われそうですが、以前、奥様よりいただきました、コンセプトレイアウトスケッチのように、素敵に仕上げていただければと思います。お時間をかけていただき、好きなもので溢れた唯一の空間にしていただけますと幸いです。

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和モダンスイートとお名前をいただきましたお部屋は、畳と障子のある空間です。ウォルナットのフローリングに明るいグレーの畳に白い壁を合わせ、障子も太鼓張りとすることでより、和モダンを意識させていただきました。柔らかく空間を仕切ります縦格子はディテールを細めにし、バランスを見ながらデザインさせていただきました。モックアップをつくり確認しましたので、その成果が見事に出ています。絶妙な間隔で見え隠れる縦格子となりました。

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和モダンスイートの天井は、折り上げ天井とし間接照明を設け、天井色を艶のある銀色とすることで空間にメリハリを付けさせていただきました。間接照明中心にゆっくりと休める空間になったのではないかと思います。お施主さまからも、落ち着く空間とおっしゃっていただけ、本当に嬉しく思いました。

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お施主さまとは、はじめてお会いさせていただいてから、ちょうど2年になります。設計から見積もり、着工までで1年と3ヶ月、着工から今で9ヶ月と、たくさんのお時間をいただいたことに感謝と共に、申し訳なさも感じています。途中、コロナの影響で思うように見積もり等を進められないこともありました。ウッドショックで木材の値段が上がるという想定外のこともありました。工事も思うように進めされないこともありました。

お施主さまより、この建物は、サグラダファミリアやから終わらへんよ、とお言葉をいただいた時、ああ、そのサグラダファミリアも外構工事が完了してしまうと、本当に完成し、お伺いさせていただくことも少なくなってしまうと思うと、完成の嬉しさもありますが、寂しさも同時に感じています。本当に家づくりという貴重なお時間を共有させていただきありがとうございました。

もう少し工事は続きますが、頑張らさせて下さい。